腹膜透析

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腹膜透析とは?

血液透析では血液を体外に取り出して血液の浄化を行いますが、腹膜透析では胃や腸の周りにあるすき間に透析液を注入し、一定時間ためている間に血液中の尿毒素や水分・塩分を透析液へ移動させることで血液から不要な物質を取り除きます。十分に移動した時点で透析液を体外に取り出すことで、体内からこれらが除去できます。透析液を入れる時には透析液の入ったバッグを高いところに、出す時には空のバッグを低いところに置き、自然の落差を利用して透析液の交換をします。


透析液の交換は通常
134回(朝、昼、夕、寝る前など)行われますが、人によっては12回で済むこともあります。1回の交換時間は約30分です。日中の交換をなくし、夜寝ている間に機械を使って透析液の交換を自動で行う方法もあります。


腹膜透析は血液透析と異なり血液を扱うことはありません。太い針を刺すこともありませんので痛みもありません。血液透析の際のような透析中のきつさや血圧の低下、筋肉のけいれんなどもほとんど生じませんので、とても楽に透析ができます。通院回数も月
12回で済みます。透析液さえあればどこへでも出かけることができますし、お腹に透析液を入れたままで職場や学校へ普通に通うことができますので、行動に制限があまりありません。透析液は国内だけでなく海外へも手配できますので、国内のみならず海外へも旅行が可能です。


一方で、血液透析と異なり自分で治療を行わなければなりませんので、責任も重大です。決してさぼってはいけません。それに、操作法を間違ってお腹にバイ菌が入ってしまうと、腹膜炎にもなります。ただし、最近ではお腹へ透析液を出し入れする管と透析液のバッグを自動でつないだり外したりする装置も開発されているため、とても簡単に操作ができます。以前は、長年腹膜透析を行なっていると透析液に対してお腹が異常に反応し、腹膜がダメージを受けることがありました。しかし、最近では透析液が改良され、このようなことは少なくなりました。


医療費については血液透析の時と同じく、さまざまな公的補助が受けられるため、負担は変わりません。治療に必要な機械類も保険でまかなわれます。

腹膜透析の情報

腹膜透析情報サイト(バクスター)
CAPD(テルモ)